【2022年11月26日】大阪がん・生殖医療ネットワーク講演会報告

第6回大阪がん・生殖医療ネットワーク講演会(共催:中外製薬株式会社)が11月26日に開催されました。土曜日夕方のオンライン開催であり大阪以外の地域を含め88名もの参加者がありました。

特別講演Ⅰは、大阪国際がんセンター血液内科診療主任/AYA世代サポートチームの多田雄真先生から「がん治療施設における妊孕性温存の情報提供・意思決定支援の取り組み」について講演をいただきました。AYAがん患者さんのニーズにもれなく対応できるように、カルテ記録の工夫や関係者が互いに連絡を取り合うこと、院内の多職種スタッフがAYAサポートチームへ参加している様子などを紹介されました。「妊孕性温存をしない」選択やShared decision makingの例も具体的に提示され大変参考になりました。
特別講演Ⅱは、妊孕性温存治療施設の越田クリニック院長の山田成利先生から「がん患者等の妊孕性温存療法の実際」の講演でした。現在実施されている治療の内容と将来期待される妊娠成績もご教示されました。がん治療側の医療者に要求される妊孕性温存治療に関する知識の整理と更新に役立ったのではないかと思われます。
最後に、今年度のOO-net活動報告をJCHO大阪病院の大八木知史先生がされ、大阪府健康医療部健康推進室健康づくり課の有馬久未総括主査から大阪府内の助成事業の内容と助成金申請件数についての報告がありました。
令和2年度からがん患者等の妊孕性温存治療費助成金事業が開始されたのに加えて、令和3年度からは温存後生殖補助医療費に対する助成事業が加わったので、本治療を必要とする患者さんの経済的負担が軽減されると思われます。

今後も大阪がん・生殖医療ネットワークへのご支援をよろしくお願いします。

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